体験を促す言葉…(^^♪

皆さま、今日もお元気にお過ごしでしょうか(^^)
いつもあたたかい応援を本当にありがとうございます☆
さて。わたしたちは朗読を通して、文学作品の凄まじい力と出逢っていますね。夏目漱石先生も芥川龍之介先生も谷崎潤一郎先生も志賀直哉先生も太宰治先生も永瀬清子先生も…偉大な作家たちは、言葉のイメージ喚起力を利用して、素晴らしい文学作品を創作し、わたしたち読者に、心が豊かになる新しい体験をプレゼントしてくれます(^^♪
文学作品の言葉は、作家本人が語る言葉ではありません。たとえば…作家が講演会で話す場合の言葉とは、まったく別の、特別な言葉です。一見ふつうに見えるけれども、じつは特別な言葉…
文学作品の中には、虚構の世界がありますよね。作家は、言葉だけで、現実世界とは別の世界を創り上げます。すごいっ!…木も鉄骨もコンクリートも何も使わずに、言葉だけで、別の世界を創ってしまうなんて!
言葉だけで別の世界(=虚構の世界)を創るために、作家は、〈語り手〉という存在を設定します。そして、虚構の世界を生きる〈語り手〉に語らせます。
作家は、〈語り手〉にさまざまな体験をさせ語らせることで、わたしたち読者にも、〈語り手〉と同じ体験をするように誘うのでしょう。これこそが、言葉を巧みに使いこなす天才のなせる技。読者に文学体験を促す手法なのですね!
わたしたちが〈語り手〉の体験と同じ体験を試みるとき、すなわち…朗読するとき、わたしたちはもうすでに虚構の作品世界を生きています。そして、脳(心、内面)を成長・成熟させてくれる格別な新しい体験をしています!
音声で聴き手に届けようとするのではありませんよ。「どんな声を出そうか」「どのように表現しようか」…と、意識を外に向けていては、文学作品に学ぶことはできませんからね。意識を〈語り手〉に集中させて、〈語り手〉という他者の人生を生きてみましょう。自分の身体も使って、〈語り手〉に対する理解を深めてまいりましょう。
朗読って、文学体験を通して自分の内面を豊かにしていく行為なのですね。内面の成熟に伴って、声も、表現も、豊かに育ちます。朗読を愉しみながら、悦びに満ちた人生をごいっしょできますように☆
皆さま、どうぞ末永くよろしくお願いいたします(^^)
Comentarios