脳(心)を育てる読書 例・森絵都さん作『こりす物語』

いつもブログをお読みくださってありがとうございます。今日も文学作品の朗読を愉しんでいらっしゃいますか?
文学作品とは、文に学ぶ作品。学ぶことで、わたしたちの脳(心)が成長する作品ととらえるのはいかがでしょうか(^^♪
朗読とは、もちろん、声を出して読む行為ではなくて、文学作品の〈語り手〉を追体験する行為ととらえてくださいね!
さて。素敵な文学作品であっても、受け取るわたしたち次第で、文学作品ではなくなってしまいます(^^;
たとえば…朗読教室で取り組む森絵都さんの『こりす物語』。小説には唯一無二の〈語り手〉が存在するとお話ししましたね。『こりす物語』の〈語り手〉を、わたしたちは〈語り手M〉と名付けました。この〈語り手M〉に注意を払わずに読むと…
「そりゃあ、冬眠する冬に、女の人のうちでくるみケーキや美味しいもの食べてたら、体も大きくなるわよね」
といった感想で、この作品は消費されてしまうかもしれませんし、
「人間の嫌な側面にふれて、人間にうまく合わせることができるようになったこりす…。社会を知り、小賢しく成長したこりすの話なのよね」
といった自分が見たい世界を見て満足するような感想で、消費されてしまうかもしれません…
朗読(=〈語り手〉に注目する読書)を取り入れることで、上記のような読みかたで思考停止にならず、その先へと進むことができます。そして、脳が育つ読みかたを獲得できるようになります!
愉しみながら文学作品に学んで、脳が成長する…なんてラッキーなうれしいことでしょう!一気にではないですよ。時間をかけてていねいに取り組んで、少しずつ脳は育ちます。急いては事を仕損じる。焦らないことです。どうぞよろしくお願いいたします(^^♪
Comments